布多天神社(ふだてんじんしゃ)は調布にある、近藤勇の孫ゆかりの神社です。
境内にある孫の名が載った日露戦争の碑の脇に、近藤勇の案内板があります。
近藤勇の生まれた上石原宿を含む、布田宿一帯の鎮守の大きな神社で、当時からの本殿や狛犬があります。
今でも、天然理心流の奉納演武が時々行われています。
ここでは布多天神社の見どころを紹介します。
調布市布多天神社のアクセス・基本情報
調布市布多天神社のアクセス・基本情報
住所 | 調布市調布ケ丘1-8-1 |
アクセス | 京王線西調布駅から徒歩7分 |
駐車場 | 裏手にあり。参拝者無料 |
授乳室 | なし |
公式サイト | 布多天神社公式ホームページ |
公式Facebook | 布多天神社公式Facebook |
調布市布多天神社の地図
布多天神社と新選組・近藤勇の関わりと見どころ
日露戦争の碑の脇の近藤勇案内板
鳥居を入ってすぐ右手の柵沿いに、石碑が3つ並び、近藤勇の案内板が立っています。
近藤勇の孫・近藤久太郎は、近藤勇の一人娘・たまと、婿養子で甥の勇五郎の間の息子です。
日露戦争に従軍し、明治38年に、中国の療養所で戦病死しています。
そのため、ここにある、地元の日露戦争戦没者のための碑に名前が載っています。
近藤久太郎の墓は、近藤勇と同じ、三鷹の龍源寺の墓所にあります。
久太郎の死で、近藤勇の嫡流の子孫は途絶えました。
近藤勇はお妾さんとの間にも子供がいて、そちらの子孫は残っているようです。
Sponsored Links
近藤勇の孫の名が載る日露戦争の碑
3つ並んだ石碑のうち、中央の「日露戦争記念碑」に、近藤勇の孫・近藤久太郎の名が載っています。
名前を確認するには、柵の向こう側の道からが見やすいです。
上段の右から8番目に、「現役陸軍騎兵一等卒 近藤久太郎 病死」と刻まれています。
碑文を書いたのは、中村克昌。
近藤勇が甲陽鎮撫隊で甲州(山梨)に行く時、西光寺で休憩し、向かいの名主・中村家で歓待を受けました。
その中村家の長男の書家です。
Sponsored Links
近藤勇が生まれる前からある本殿
布多天神社の本殿は1706年に再建されたものです。
賽銭箱のあるは拝殿の後ろにあり、覆殿(おおいどの・風化しないように本殿を守るように建てられている)に覆われているので外から見ることはできません。
近藤勇が生まれる前からある狛犬
1796年に建てられた狛犬があります。
近藤勇が生まれる前からある狛犬ですね。
布多天神社の境内で、毎月25日の例祭の日に今でも天神の市が開かれています。
この天神の市の商売繁盛を願って建てられた狛犬です。
布多天神社は、近藤勇の生家があった上石原村を含む、布田五宿全体の鎮守の神社でした。
地元で一番大きな神社のお祭りや市ですから、記録にはないですが、近藤勇が来たことがあってもおかしくはないですね。
布多天神社の天然理心流演武
天然理心流の演武が、布多天神社の境内で開かれることがあります。
日程をチェックしたい方は天然理心流勇武館のサイトで。
Sponsored Links
調布市布多天神社の御朱印
布多天神社には、通常の御朱印の他、時期によって期間限定の御朱印もあります。
オリジナルの御朱印帳もあります。
本殿左の社務所で御朱印をお受けすると、巫女さんがお祓いをして御朱印帳を渡してくれます。
布多天神社で御朱印を受けられる時間
社務所で御朱印を受けられるのは、9時~16時です。
布多天神社の御朱印帳
3種類の御朱印帳があります。
- 黄緑の菱模様の御朱印帳(布多天神社オリジナル)
- 全国梅風会の梅の枝柄御朱印帳
- 東京梅風会の菅原道真(祭神)の赤い御朱印帳
布多天神社の通常の御朱印
普段からある御朱印です。
布多天神社酉の市限定・境内社の御朱印
11月の酉の市(11月の酉の日・年によって日付が違う)は、境内社(境内に、本社とは別に祀られている小さい神社)の大鳥神社のお祭り。
この日限定で、境内の大鳥神社の御朱印があります。
商売繁盛の熊手の店も出ていてにぎやかです。
布多天神社鬼太郎御朱印
漫画家の水木しげるは、調布市に住んでいました。
その関係で、「ゲゲゲの鬼太郎」は、この布多天神社の裏手の森に住んでいた設定になっています。
そのため、水木しげるの命日(11/30)付近を「ゲゲゲ忌」とし、その時期限定でゲゲゲの鬼太郎の御朱印があります。
2018年は見開きで1000円でした。
この時期は、ゲゲゲのスタンプラリーなども催されてにぎやかです。
近くの下石原八幡神社は、布多天神社の兼務社(布多天神社の神職さんが、下石原八幡神社の神職も兼務しています)。
こちらは猫娘が住んでいた設定になっていて、ゲゲゲ忌だけ、この下石原八幡神社の御朱印がありました。(お参りした人限定)
新選組ファンとしては、近藤勇の氏神・上石原若宮八幡神社(同じく布多天神社の神職さんが兼務している模様)の御朱印がないのは残念ですが…
Sponsored Links
布多天神社のお守り
新選組に関連したものはなさそうです。
学業・合格・健康・安産・八方除け・就職・こども・病気平癒・旅行安全・交通安全・肌守・商守・勝守などがあります。
布多天神社でお守りをいただける時間
9~17時のようです。
布多天神社の勝守
勝負運を上げる「勝守」。
黒い生地の勝守のほか、サッカーファン仕様の、ヤタガラス(三本足のカラス・日本サッカーのシンボルになっている神話の鳥)がついているJFA(サッカー協会)の勝守もあります。
布多天神社の他のみどころ
布多天神社本殿裏のゲゲゲの森
ゲゲゲの鬼太郎が住んでいた設定になっている、布多天神社本殿裏の森。
公開はされていませんが、お参りすれば、社殿の裏に豊かな森があることは見て取れます。
布多天神社の撫で牛
天神社や天満宮によくある撫で牛。
- ご祭神の菅原道真が賊に襲われた時、牛に助けられた。
- ご祭神の菅原道真を埋葬する時、牛車に乗せていって、牛が止まったところに埋葬。
それがのちの太宰府天満宮。
などの逸話から、天神社にはよく祀られていて、布多天神社にもあります。
撫で牛には
- 自分の体の悪いところを撫でてから、撫で牛を撫でると、病気がよくなる
- 運がよくなり、願いが叶う
などの御利益があると信仰されています。
テレビなどでパワースポットとして紹介されたため、行列ができている時もあります。
(人が多くて写真が撮れませんでした…)
布多天神社の末社
境内には金刀比羅神社、大鳥神社、稲荷神社(二社)、御嶽神社、祓戸、の末社(境内で管理されている小さい神社)があります。
参道の天神通り
ゲゲゲの鬼太郎のモニュメントがたくさんあります。
Sponsored Links
布多天神社の歴史や御利益
布多天神社の歴史と特徴
927年(平安時代)に制定された神社一覧(延喜式といいます)に、布多天神社の名前が載っていて、それより前に創建されています。
多摩地方でも少ししかない、歴史ある古い神社です。
布多天神社は学問と豊穣の神様
布多天神社のご祭神は二柱。
少名毘古那神(すくなひこなのかみ)
医療、健康、経営、酒造りのご利益があると信仰されています。
菅原道真公(すがわらのみちざねこう)
学問と書道の神で、天神様と言われます。社名の「天神社」はここから。
学問の神なので、受験シーズンは合格祈願の人がたくさんお参りしています。
布多天神社のイベント
例祭と天神市と出店
毎月25日が月例祭で、神楽が奉納され、天神市が開かれます。
例大祭は9月下旬
例大祭は年に一度、9月下旬です。
神輿や時代行列、神楽でにぎわいます。
夜にかがり火の中で行われる「薪夜神楽(たきぎよかぐら)」が幻想的です。
混雑する初詣
毎年10万人の人出があって、かなり混みあいます。
夜の布多天神社ライトアップ
12月の第一日曜に、「あかり計画」として、夜の布多天神社ライトアップが行われています。
布多天神社周辺の新撰組ゆかりの地観光スポット
近藤勇と上布田宿の案内板
近藤勇が上布田宿で蘭方医(西洋医学を学んだ医師)に診てもらい全快した、という案内板があります。
調布市郷土博物館
近藤勇の生家の復元模型や座像があります。
原田(谷戸)道場跡の案内板
近藤勇が通ったといわれる天然理心流の道場跡の案内板です。
深大寺元三大師堂の天然理心流奉納額
近藤勇の後継者・勇五郎(甥で娘婿)が明治に奉納した、天然理心流の扁額があります。