佐藤彦五郎新選組資料館は、第1・3日曜だけ開館している新選組の資料館です。
新選組の支援者にして土方歳三の姉の夫、近藤勇の義兄弟…と、新選組と関係が深かった佐藤彦五郎。
その佐藤彦五郎が各隊士から受け取った手紙や託された刀、銃、贈り物、遺品など、さまざまな隊士のバラエティ豊かな展示があります。御朱印もいただけます。
佐藤彦五郎と妻・のぶ(土方歳三の姉)の子孫が運営しています。
佐藤彦五郎新選組資料館のアクセス・概要
佐藤彦五郎新選組資料館の基本情報
開館日 | 原則、第1・3日曜日 臨時開館あり、公式サイト要確認 |
開館時間 | 11:00〜16:00 |
住所 | 日野市日野本町2丁目15-5 |
アクセス | JR中央線日野駅から徒歩8分 |
駐車場 | なし コインパーキングなら「タイムズカレッジスクエア日野」が徒歩5分 |
御朱印 | あり |
公式サイト | 佐藤彦五郎新選組資料館 |
佐藤彦五郎新選組資料館の地図
佐藤彦五郎新選組資料館の展示品
展示品は佐藤彦五郎が隊士たちから贈られたものやもらった手紙など。
新しいものが公開されたりと変動もありますが、管理人が見たものをざっと上げていきます。
近藤勇関係の展示品
近藤勇から贈られた短銃
試衛館時代から近藤勇が銃も使っていたという貴重な資料です。
近藤勇の漢詩の書
近藤勇直筆で、掛け軸になっています。
近藤勇に贈られた頼山陽の書
頼山陽の『漢詩の書』で、掛け軸になっています。
近藤勇から佐藤彦五郎への手紙
京からの手紙で、局内のスパイを殺したことや、路地で使いやすい長い脇差を好んでいるなどの内容。
土方歳三関係の展示品
土方歳三の拝領刀・越前康継
彦五郎の長男(土方歳三の甥)が捕らえられた時、刀を取られただろうということで土方歳三が拝領された葵の紋入りの刀を贈ったもの。
土方歳三の横笛
盲目の長兄の影響で始めたと言われる、土方歳三の横笛です。
土方歳三の鉄扇
黒字に金の文字が入っています。護身用にもなるものだとか。
京土産・景徳鎮の茶器
土方歳三が京から佐藤家に贈ったもの。
土方歳三が託した『佐久間象山の書』
新選組で遺児を預かるなど縁があった佐久間象山の書を土方歳三が託したもの。
土方歳三から佐藤彦五郎への手紙
自分が死んだ時遺品が残らないだろうから、遺品代わりに日記帳を送ると書かれています。
死を覚悟して戦っていたことが伺えます。
沖田総司関係の展示品
沖田総司が山南敬助の死を知らせる手紙
「山南兄 死去」などの文字が読み取れ、山南敬助の死を知らせています。
ほか、土方歳三たちが江戸に隊士募集に行くが自分は京で留守を守るといった内容が書かれています。
永倉新八関係の展示品
永倉新八が近藤勇の首を探しに京に行くと知らせる手紙
明治に入って生き延びた永倉新八が、板橋駅前に供養塔を建てる活動を始める頃の手紙。
近藤勇の首を探しに京に行くという内容が書かれています。
京でさらされた近藤勇の首が、明治なかばになっても見つかっていなかったことが伺えます。
佐藤彦五郎と天然理心流の展示品
天然理心流の血判神文帳や、天然理心流極意皆伝の免許など。
佐藤彦五郎新撰組資料館のお土産・売店
佐藤彦五郎新選組資料館限定販売・手紙のレプリカ
展示されている沖田総司の手紙など、隊士直筆の手紙のレプリカが、佐藤彦五郎資料館限定として販売されていました。
御朱印
資料館ですが御朱印が300円でいただけます。
半紙に書かれた状態のものもありますし、御朱印帳を出して書いていただくこともできます。
御朱印帳に書いてほしい方は、入ったら先に御朱印帳を受け付けに出して、見て回る間に書いていただくのがいいでしょう。
ほか管理人が見かけた新選組土産
品揃えは入れ替わることもあるので、いつもあるわけではないと思いますが、管理人が見かけたものを参考までに上げておきます。
ポストカード、土方歳三シール、肖像写真レプリカ(土方歳三、近藤勇)、龍笛の箸入れ、「誠」の袖章、刺繍シール、マスキングテープ、手ぬぐい、新選組カレンダーや名鑑など。
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佐藤彦五郎と新撰組の関わりって?
佐藤彦五郎は新選組の結成から、新選組の皆がいなくなった後まで、長い間ずっと新選組を支援した最大の支援者です。
大河ドラマ「新選組!」では小日向文世さんが好演していましたね。
佐藤彦五郎と新選組結成前
佐藤彦五郎は日野宿の名主で、土方歳三の姉・ノブの夫です。
土方歳三は両親を亡くして兄姉たちに育てられたこともあり、姉のノブともとても仲がよく、佐藤彦五郎が住んでいた日野宿本陣によく顔を出していたそう。
佐藤彦五郎がこの日野宿本陣に道場を開き、江戸の試衛館から出稽古の先生を呼びます。
そこで近藤勇が出入りするようになり、近藤勇・土方歳三の出会いのきっかけを作ります。
また、沖田総司は幼少期に両親を亡くし、母の親類がいる日野に一時住んでいたということで、この道場に沖田総司もいたと思われます。
佐藤彦五郎と敗走後の新選組
新選組が上洛してからは、近藤勇が借金を頼む手紙を送っていたり、資金面で後方から支援していました。
鳥羽伏見の戦いで敗戦後、新選組は甲陽鎮撫隊と名を変え、甲府を押さえに行くことになります。
日野には自警団のような農兵隊がありましたが、佐藤彦五郎はこれに鉄砲を持たせて「春日隊」とし、甲陽鎮撫隊と一緒に戦いました。
甲陽鎮撫隊の敗戦後は官軍から詮議される身になりますが、日野宿有志の歎願活動もあって復帰できました。
佐藤彦五郎と明治維新後の新選組
土方歳三の写真と遺品を持って、箱館から市村鉄之助が訪れたのを佐藤彦五郎が2年間かくまいます。
また、高幡不動尊に近藤勇・土方歳三の「殉節両雄之碑」を作るなど、賊軍扱いされた新選組の名誉回復する活動をしていました。
一生かけてずっと新選組を支援していたために、今佐藤彦五郎新選組資料館に展示されているような、新選組ゆかりの品がたくさん残されることになったのですね。
佐藤彦五郎新撰組資料館に行った感想
行かないのはもったいない!
まだ新選組にはまりたてでよく知らなかった頃、「特に佐藤彦五郎のファンじゃないし…?」と行くかどうか迷ったことがありましたが、今は声を大にして言いたいです。
新選組ファンなら、行かないのはもったいない!
特に、近藤勇・土方歳三・沖田総司・永倉新八のファンは、手紙やゆかりの品の展示があるので見逃せないスポットだと思います。
山南敬助の死を伝える沖田総司の手紙がある!というのは、ゆかりの品展示が関東にあまりない山南さんファンにもたまらない場所なのではないでしょうか。
ガイドがわかりやすく濃い
子孫の佐藤福子さんがガイドしてくださるのですが、その内容もとても濃く、他では聞けないような話が聞けました。
また、当時の手紙なんて達筆で自分には読めないと思い込んでいましたが、ガイドでわかりやすく教えていただけます。
説明板の現代語訳も見やすくなっていて、それと現物を見比べると、漢字だけは読み取れたりします。
沖田総司の書いた手紙の「山南兄 死去」とか、永倉新八の手紙の「近藤勇 首」などの重要な文字が読み取れた時の感動はぜひ味わってほしいです。
ゆっくり回りたいスポットです。
佐藤彦五郎新選組資料館から近い新選組観光スポット
日野宿本陣
徒歩3分。
佐藤彦五郎が当時住んでいて、新選組メンバーが出入りしていた建物。
日野宿交流館
徒歩3分。
1階に土産が売っていて、2階の展示の中に新選組と春日隊に関するものがあります。
日野宿ちばい
徒歩2分。
近藤勇ゆかりの梅が植えてあるそば屋さん。
大昌寺
徒歩3分。
佐藤彦五郎と妻・のぶ(土方歳三の姉)の墓があります。
cafe花豆
徒歩3分。
佐藤彦五郎と妻・のぶ(土方歳三の姉)の四男が、有山家に婿養子に出て、火事に遭い、日野宿本陣にあった上段の間を移築してもらっています。
その有山家子孫が土日祝日だけ開いているカフェ。
上段の間は非公開ですが、カフェの奥の窓から庭ごしに外観だけ見えます。
井上源三郎資料館(1・3日曜のみ)
徒歩7分。
六番隊隊長井上源三郎の生家で、井上源三郎に関する展示のほか、源三郎の兄が新選組メンバーの相談に乗っていた日記や、沖田総司と井上家が親類だという家系図など。
高幡不動方面に行くなら
徒歩2分→バス停「生活保健センター」→日02系統高幡不動駅行に4分4駅乗車→「南平」バス停下車→徒歩5分で高幡不動尊