井上源三郎資料館は、新選組六番隊隊長・井上源三郎の生家で、井上源三郎の兄の子孫が運営する資料館です。
第1・3日曜に開館しています。
近藤勇に贈られた刀や、沖田総司ゆかりの囲炉裏、土方歳三の手紙や、新選組メンバーの相談に乗った源三郎の兄の日記などが展示されています。
井上源三郎資料館のアクセスと基本情報
井上源三郎資料館のアクセスと基本情報
開館日 | 第1・3日曜日 |
開館時間 | 12:00~16:00 |
住所 | 日野市日野本町4丁目1−12 |
アクセス | JR中央線日野駅から徒歩5分 |
駐車場 | なし 周辺コインパーキング コムパーク日野本町20分100円 |
公式サイト | 井上源三郎資料館 |
井上源三郎資料館の地図
井上源三郎資料館の展示
ガイドの方がいらっしゃる時は、話を聞いた方が圧倒的に濃い内容がわかります。
近藤勇が井上源三郎の兄に贈った刀剣・大和守源秀圀
近藤勇が京都の土産として、井上源三郎の兄・松五郎(八王子千人同心)に贈った刀「大和守源秀圀」があります。
井上家の家紋が鞘などについています。
大和守源秀國は新選組を預かっていた会津藩のお抱え刀工なので、土方歳三も同じ大和守源秀圀の刀を戊辰戦争などで使っていますね。
(土方歳三が使った方の「大和守源秀圀」は、京都の霊山歴史館に展示されています)
沖田総司と井上家の関係・家系図
沖田総司と井上家が親戚だという家系図が展示してありました。
沖田総司の姉・みつの夫、林太郎が、井上家の分家の出身だったり、沖田総司と井上源三郎の甥と姪が結婚していたり。
また、沖田総司の母方の実家が日野のこの近所にあり、両親を亡くした沖田総司が姉・みつとそこに身を寄せた話もガイドの方に聞かせていただきました。
井上源三郎生家で使った囲炉裏の枠
当時の囲炉裏の枠を使って囲炉裏が再現されています。
近藤周助や沖田総司たちが囲んだ囲炉裏と言われています。
井上源三郎の兄が新選組幹部の相談に乗っていた日記
井上源三郎の兄・松五郎は、新選組幹部の相談を色々受けていたようです。
「御上洛御供旅記録」という松五郎の日記が展示してあり、その中に、「近藤勇が天狗になって困る」という相談を土方歳三、沖田総司、井上源三郎たちから受けたという記載が見えます。
(ガイドの方は、近藤勇が芹沢鴨の天狗党に取り込まれるのを危惧していたという解釈を教えてくださいました)
ほかにも、「井上、土方、沖田、山南、斎藤のものに逢」などの記載があります。
井上源三郎や土方歳三が井上松五郎に宛てた手紙
井上源三郎からの手紙には、京に来てくれたのに会えなかったことへの詫び。
土方歳三の手紙には、長州征伐は秋になるという内容などが書かれています。
井上源三郎の天然理心流免許、新選組袖章ほか
井上源三郎の天然理心流剣術免許や、「誠」の袖章、源三郎が使った天然理心流の木刀などがありました。
井上源三郎の首の行方と甥・井上泰助の話
井上源三郎の戦死と首の行方についての話が大きく展示されています。
井上源三郎の首と井上泰助
鳥羽伏見の戦いで、井上源三郎は撃たれて戦死します。
この時、12歳の新選組隊士・源三郎の甥の泰助が、源三郎の首を持ち帰ろうとします。
が、首が重くて隊列から遅れ遅れになり、ついに持ちきれなくなって、京の欣浄寺(ごんじょうじ)という寺の前に埋めます。
井上源三郎資料館には、その甥の写真も展示されています。
井上源三郎の埋葬地・京の欣浄寺跡を見つけ、子孫が土を持ち帰る
井上源三郎の首を埋めた場所についての話は、泰助から話を聞いた泰助の息子の嫁・けいさんが年を取ってから語り伝えていたのですが、井上家のすぐ斜め向かいに全く同じ名の寺があるために、年寄りの勘違いで済まされていました。
年月が経ってから、廃寺になった欣浄寺が新選組の帰る経路にあったことがわかり、平成二十年に子孫が京・欣浄寺跡の土を持ち帰りました。
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井上源三郎資料館のグッズ・お土産
井上源三郎資料館のグッズ・お土産
展示室になっている土蔵を出て左手に、新選組グッズが売っています。
管理人が見かけたのは、クリアファイルや誠だるま、折り鶴イヤリング、タオルなど。
薄桜鬼ミュージカルキャスト見学写真などもあり
売店には「薄桜鬼」ミュージカルのキャストが見学に来た時の写真や、「だんだらごはん」作者のサインも飾ってありました。
庭では新選組の隊服を着た熊のぬいぐるみがお出迎えしてくれます。
井上源三郎のお墓はどこ?
井上源三郎の墓は日野駅近くの宝泉寺
日野駅近くの宝泉寺に井上源三郎の墓と顕彰碑があります。
「誠」の旗が立っている墓なので見つけやすいです。
井上源三郎の位牌は高幡不動尊大日堂
高幡不動尊の大日堂奥に、近藤勇・土方歳三・沖田総司の位牌とともに、井上源三郎の位牌が仲良く祀られています。
新選組隊士の大位牌もあります。
井上源三郎資料館周辺の新撰組観光スポット
欣浄寺(ごんじょうじ)
長い間、埋葬地の京都欣浄寺と混同されてしまった、井上源三郎生家斜め向かいの同名のお寺。
井上源三郎が通っていた寺子屋を作った師・日野義貴の顕彰碑があります。
碑の基石の裏面上段に、門人の一人として「井上源三良」の名があります。
北原とんがらし地蔵
欣浄寺すぐそば。
母方の実家が日野にあった沖田総司が、井上家分家から婿入りした義兄・林太郎と姉・みつとともに一時この近所に住んでいて、みつと一緒にとんがらし地蔵にお参りしていたという伝承があります。
日野八坂神社
年に2回公開される、天然理心流の奉納額があります。
井上源三郎と兄・松五郎の名も書かれています。
他に近藤勇が旧名・嶋崎勇の名で書かれ、沖田総司や佐藤彦五郎の名もあります。
土方歳三はこの扁額奉納の翌年に正式入門したため、名がありません。
高幡不動尊方面に行くなら
井上源三郎資料館から徒歩5分「日野一小入口」バス停→日02系統高幡不動駅行乗車、9駅10分→「南平」バス停下車徒歩6分。
土方歳三の銅像や殉節両雄之碑、大日堂には近藤勇・土方歳三・沖田総司・井上源三郎の位牌、奥殿には新選組関連の展示もあります。